ウィンナー・ワルツ・オーケストラ ~宮殿祝賀コンサート~

新年に幸せを呼ぶ、クラシック界の名物アンサンブル。
2011年の「ニュー・イヤー・コンサート」は『ウィンナー・ワルツ・オーケストラ』で決まり!

 「ニュー・イヤー・コンサート」の定番、お馴染みの『ラデツキー行進曲』(ヨハン・シュトラウス1世)の音楽が威勢よく流れ始めると、私たちも一斉に手拍子で演奏に参加する。それは「お約束の・・・」という、半ば強制的な手拍子ではなく、それまでのコンサートプログラムの楽しさがなせる技で、心からの自発的な「演奏参加」であることはみんなが知っている―2011年の新春も、「ウィンナー・ワルツ・オーケストラ」の楽しい、そして豪華な「ニュー・イヤー・コンサート」がまた、やってくる。

  エンターテインメントのツボを心得た名物指揮者サンドロ・クトゥレーロが毎回工夫を凝らしてお客さんを楽しませてくれるこの「ニューイヤーコンサート」、ひと口で言って「聴いて楽しく、見て楽しい」コンサートだ。12年連続となった来日は根強い人気の証。オーケストラ演奏だけでなく、気品溢れる歌あり、バレエダンサーによる踊りありという「お楽しみ満載」は今回も健在、いや、よりグレードアップしてわれわれの前に現れる。

  プログラムは団体名通りにウィンナーワルツ中心主義で、それに賑やかなポルカやマーチが加わるのだが、娯楽性に富んでいながら、ところどころに、クトゥレーロが「日本のみなさんに、是非、紹介したい」という隠れた名曲が入っているところも人気の秘密。なかなかに凝ったプログラムで「純粋ウィンナー・ワルツ・ファン」も唸らせるのだが、それでいて小難しくなく、だれもがリラックスして楽しめるのは、クトゥレーロの考え抜いた構成によるものだ。

  目の前できらびやかなウィーン舞踏会が展開しているような気分にさせられるこのコンサート、会場にいるだれもが「2011年もいいことがありそう」と同じ気持ちになれるひとときだ。

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