アラベスク(arabesque/仏)

バレエの基本的なポーズの一つで、片脚で立ち、もう一方の脚は身体の後方に真っ直ぐ伸ばした形です。「アラベスク」とは、アラビア風装飾という意味です。

●アラベスクの種類

今回はワガノワ・メソッドに基づいてご紹介します。第1〜第4までの4つの種類のアラベスクがあります。

■第1アラベスク

舞台で、客席側に近いほうの脚を後ろに上げ、軸足側の腕を前に伸ばし、もう一方の腕を横に伸ばします。前に伸ばした手先は自分の目の高さくらいまで上げ、目線を伸ばした手の先を見るようするポーズです。

第1アラベスク (キエフ国立バレエ学校)
■第2アラベスク

第1アラベスクの腕を逆にしたポーズになります。そのため軸足ではない脚側の腕を前に伸ばし、もう一方の軸足側の腕を横に伸ばします。

第2アラベスク (キエフ国立バレエ学校)
■第3アラベスク

第1アラベスクの軸足を逆にしたポーズになります。客席側に近いほうの脚を軸足とし、もう一方の脚を後ろにあげます。また、手は軸足ではない脚側の腕を前に伸ばし、もう一方の軸足側の腕を横に伸ばします。

第3アラベスク (「レ・シルフィード」より)
■第4アラベスク

第1アラベスクの軸足、腕、両方を逆にしたポーズになります。客席側に近いほうの脚を軸足とし、もう一方の脚を後ろに上げます。軸足側の腕を前に伸ばし、もう一方の腕を横に伸ばします。

第4アラベスク (「レ・シルフィード」より)

●作品中のアラベスク

アラベスクは、どの作品にも必ずといっていいほど登場します。手や顔の位置などで、役柄の雰囲気を表現することもあります。また、群舞で手や脚の高さや角度がぴったりと揃うと大変美しいです。

例)

「白鳥の湖」より
「ジゼル」より


知っているようで、改めて聞かれるとよく分かっていないバレエの用語。本格的にバレエを習った事が無くても、基本的な言葉の意味や成り立ちなどを知っていると、より鑑賞が楽しめるようになります。ここでは、よく使われているバレエに関する言葉を簡単に説明しています。

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